« 久しぶりに | Main | たまには贅沢に »

自由と責任

どうも日本の親子関係がおかしい、と感じてしまう。

どこがおかしいと思うのか、
私の浅い知識を駆使しつつ、(日本を含め)3つの国の名前を出して比較してみます。
(全部が全部というわけではないと思いますが、傾向として)

まずアメリカ。
アメリカでは、18歳になったら親から離れて自立するのが当たり前だそうです。
学校に通うにしても、自分で学費を稼ぐ。
決して親子の愛情がないというわけではなく、突き放して自立させることこそが愛情と考えているのだと思えます。

そして最近、交流が盛んになってた韓国。
韓国人は年上の人を敬う心を持っています。
印象では、親子関係もべったりしてます。
ある韓国の女優さんが日本に来た時にインタビューでこたえた言葉が印象的です。
「健康の秘訣はなんですか?」
という質問に対して、
「よく食べ、よく眠ること、そして両親に感謝することです」
と、答えました。
サラリと、当たり前のように答えていました。
たぶん韓国では”目上を敬う”=”両親には感謝する”という感覚が当たり前なのでしょう。
べったりしているだけではなくて、きちんと感謝の気持ちを持っているのです。

一方、日本では――
大人といわれる年齢になっても、自立せず親に養ってもらっている、
じゃあ、親に感謝しているのかというと、別に感謝はしていない。
そしていくつもの親子の間での悲惨な事件が起き続けている……

日本の親子関係、おかしくないですか?

このおかしさについて、親が悪いのか、子が悪いのか、世間が悪いのか、どうしたらいいのかわかりませんでしたが、最近、ふと思いついたことがあります。

日本は、どうしたらいいのか。
↓提案↓
親は子供が20歳になったら、とにかく自立させる、という決まりにする。

日本は民主主義に憧れて、自由と平等がない世の中を変えていきたいと頑張ってきて、そして現在自由と平等をほぼ手に入れました。
でも今、その自由と平等を手に入れた代償に痛めつけられているのだと思います。

あんなに手に入れたかった自由をせっかく手に入れたのに、何故?
(平等については、また話が別になるかと思いますので、とりあえず自由について考えます。)

ひとつ忘れていたことがあったからだと思います。
自由と責任はセットになっている、自由を得るには責任を負うことが必要なのだということ。

それを忘れて、自由ばかりを主張し、責任は負わないというような感覚が当たり前になっているから、おかしくなっているのだと思います。

20歳になったら自立させる、は、自由を認めるけれど、でも自分の人生の責任は自分がもつ、という感覚を植えつけることにもつながります。
そこであらためて、今まで育ててくれた親に感謝の気持ちを持つようになるかもしれないし、自分の人生について、しっかり考えなければという気持ちになれるかもしれません。

そうすれば、親離れできない子供や、子離れできない親という存在もなくなります。
自由を謳歌しすぎて、または自分の人生をしっかり考えることをしないが故の晩婚化、少子化の問題も少しは解消されるかもしれません。
(未婚、子ナシの私が偉そうに言えることでもありませんが;)
成人式で暴れる若者もいなくなるかもしれません。

せっかく手に入れた自由を手放すことはしたくないではないですか。
だったら、本物の自由を自分たちのものにするために、自由でいるために必要である「責任を負う」ことを1人1人が意識するようにしたほうがいいように思うのです。

先日も出した、「国家の品格」(藤原正彦著、新潮社)の中には、こう書かれています。
*引用*
『主権在民には大前提があります。それは「国民が成熟した判断ができる」ということです。この場合には、民主主義は文句なしに最高の政治形態です』

(著者は民主主義自体に疑問を投げかけているのかもしれませんが)

毎日のように起こってしまう悲惨な親子の事件。
少子高齢化。
自由なようで生きにくい世の中。

一番小さな人間関係の単位である親子関係の崩壊が、全てに影響を与えているのだと思います。

どこかおかしいぞ日本、と思いながら、私が言えたギリではないとは思いながら、思いついた意見を書いてみました。

20歳になったら、親は子供を自立させましょう。

太田総理(「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中」・日本TV)、このマニフェスト、どうですか?

|

« 久しぶりに | Main | たまには贅沢に »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 自由と責任:

« 久しぶりに | Main | たまには贅沢に »