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必要じゃない人なんていない。

世間では、よく、
「必要じゃない人なんていないんだよ」
と言われているような気がするし、
確かにそうなんだろうなとは思うのですが、
具体的じゃないというか、なんとなくキレイゴトな言葉なんじゃないかっていう気がしていました。

落ち込んだ時に思ってしまいがちな、
「なんで自分は生まれてきたんだろう」
については、
「(自分の)魂が、この世に生まれてきたかったからだよ」
って、即答できるのですが。

この世に生まれ出てこられる確率っていうのは、
たぶんとっても低くって、
だから私たちそれぞれの魂は、
生まれ出たくて生まれ出たくて、数々のハードルをクリアして、
「やったーーーーーっ! 生まれたーーーーーっ!!」
って感じだと思うんです。
「おぎゃーッ」
は実は歓喜の雄叫びなんじゃないかと思ってみたり、
中には、「やっと生まれられた……」
と、ぐったりしてしまって、声も出せない場合もあったり。

だから「なんで自分は生まれてきたんだろう」なんて思うことに対して、
私たちの魂は、きっと、
「えーッ あんなに大変だったのに、そんなこと言う? マジでーッ
みたいな感じなのではないかと。


話を「必要じゃない人なんていない」に戻しますが、
先日行った介護のお仕事をしている方へのインタビューの中に、その具体的だと思われる言葉がありました。

『つらい体験を持っているからこそ、相手が”この人にならわかってもらえるかも”と心を開いてくれることもあるかもしれない。
そういった意味で、言葉はちょっと違うかもしれませんが、必要じゃない人なんていないんだって思います』

要約すると、このような言葉でした。


自分を押しつぶしてしまいそうなつらい体験、
自分を追いつめるコンプレックス。

そんなものを抱えている自分が必要な存在のわけない、
こんな自分なんていなくなった方がいい、
と思いがちかもしれませんが、

つらい体験をしたからこそ、
コンプレックスを持っているからこそ、

誰かの力になれることがあるっていうことなんです。
そして誰かの力になれることで、自分も励まされるのです。

そう考えると、確かに、
”必要じゃない人なんていない”
のだと思います。

でも、つらい体験やコンプレックスを告白する相手や場所を間違えると、
付け込まれて利用されることもあるので、要注意です。


さて、以前、探しても見つけられなかったアルフィーがカバーした「BOXER」がありました!
以前も書きましたが、

Of ev'ry glove that laid him down
Or cut him till he cried out
In his anger and his shame
"I am leaving, I am leaving"
But the fighter still remains

”But the fighter still remains”
のところの、パタパタとした音の響きが好きです。
切ないですね。でも、この曲、好きです。

何年か前、うまくいかなかったことに対して、
「私は何と戦っているんだろう」
と泣きながら思ったことがありましたが、たぶん戦っているのは、自分自身なのかもしれません。
その時作ったのがコチラ。↓
想い」(BGM付)

創作裏話をすると、混乱して泣いていたのは受話器の向こうの誰かではなくて、私です。


では、聴きましょう♪
”The Boxer”

泣き叫び、倒れるまで、打ちのめされた
彼は怒りと屈辱の中で
「もうイヤだ やめてくれ」
と思うけれど
どこにも行けず 戦い続けている

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