イガイガ
”ひとりじゃないよ”と歌う曲が多くなった気がしているのですが、現代人はそれだけ”ひとり”を感じてしまっているということでしょうか。
そういえば、私が以前作った「音たち 言葉たち」の作品の中にも、”ひとりじゃない”という言葉が出てくるものがありました。
「GOOD LUCK」(BGM付)
あれもこれもと頭が混乱している日々で、あれもこれもと書きたいことも混乱してしまっているので、とりあえず、少しずつ書いていこうと思います。
知り合いがプロ、セミプロに交じって、ジャズボーカリストとして初ステージを踏むそうです。
すごい!
なんだかんだ私の周りにはキラキラ☆ステキで多彩な方々が多いです。
ぜひ、その輝きに導かれたいものです
晴れの舞台を見たい!聴きたい!と思ったものの、その日は予定が入っていて、どうしてもムリ……
「聴きたいー行きたいー」
と駄々をこねてみたら、予定が入っていることを知っているその方は、
「ダメよ、(予定が入ってる方へ)行かなくちゃ」
と諭されてしまいました。
みんくすの路上ライブにも全然間に合わなかったし、んも~。
音楽、というか生演奏から離れていた年末年始でしたが、しばらくiPodすら使わずにいたら、すっかりバッテリーが無くなっていました。
仕事始めにあたり、通勤電車の中で使うつもりで充電しようとしたら、いつも置いてあるところにケーブルがない!
部屋中探しまくるも、見つからず。
そんなわけでiPodなしの日々を数日送っていて、
「音楽が足りないー!」
と思っていたところ、見つかりました! ケーブルが!
いつもは入れない押入れの中に。
たぶん、他のものを片付けた時に無意識に一緒に入れてしまったのでしょう……。
ワタシツカレテルノカモ。
今の世間全体の雰囲気のせいかもしれませんが、周りもピリピリしている気がして、それを受けて気持ちがイガイガしてしまっていました。
そんな中「世界中のアフリカ2010」というイベントに行ってきました。
「世界中のアフリカへ行こう」(岩波書店)という本の出版イベントだったらしいですが、朗読、トークショー、ライブの3部に分かれていて、楽しいイベントでした。
通勤ラッシュの電車内のような混雑で、3時間くらい立ちっぱなしで、頭がボーッとしましたけど。
(会場で本は購入してきました)
朗読を聞いていて、ふと、あまり関係ないことが頭に浮かびました。
小説などのあらすじを説明したときに、その後、その小説を読んだ相手に、
「実際の小説よりも、話を聞いたときのほうが感動した」
って言われること、ありませんか?
私は数回あるんです。
私が話し上手って訳ではないと思いますが、これを音楽に例えると、小説の内容を自分の言葉で伝えるのがライブみたいなもので、小説の本がCDみたいなものかなって。
CDで聴くのもいいけど、やっぱり生のライブにはかなわないでしょ、という感じ。
朗読もいいけれど、自分の言葉で内容を説明してもらう方が、個人的には好きかも。
トークショーではゾマホンさんがおもしろかった!
テレビに出ているときと、変わらないー、熱いー、早口ー たまに何言ってるかわからない~。
前にゾマホンさんの著書を読んだとき、
「勉強する人っていうのは、どんな環境でもするんだなあ」
って感心したことを思い出しました。
電気がなくて夜になると真っ暗でも、勉強したい人はどうにかして明かりを見つけて、本を読むんです。
反対に、学校に通わせてもらって、勉強部屋を与えられても、しない人はしない。
勉強に関してだけじゃなくても、どんなに忙しくたって、たくさんのことをこなす人はこなすし、どんなに時間があったって、何もやらない人はやらない。
要は、どれだけそのことをやる気があるのか、ということかもしれません。
ライブでは、久しぶりにママドゥさんのコラを聴きました。
前に聴いたときは、うとうとしてしまったのですが、今回は眠くなることなく、気持ちよく音楽に身をゆだねました。
思わず、うるうるっときてしまい、イガイガしていた心が浄化されるような感覚になりました。
音楽はやっぱりいいです。
ちなみに、以前もこの地図使いましたが、国名を追加しました。
この機会にアフリカの国々について、知っていこうと思いまして。
小さくて見えないと思いますが、クリックで拡大します。
ゾマホンさんの国、ベナン。
ママドゥさんの国、マリ。
今、立て続けに読んでいる松本仁一さんの著書の中の、
「空はアフリカ色」(朝日新聞社)に、
***引用***
オルドバイ渓谷のあるタンザニアから、隣国ケニアにかけての一帯は、サルから分化して立ち上がった、われわれの祖先の地である。84年6月にはケニア側のバリンゴ湖の近くで、ジンジャンやハビリスより古い、500万年前に存在していたヒトの下顎の骨も発見されている。
と書かれていて、
「えっ、アフリカって人類発祥の地なの!? すべての音楽のルーツはアフリカにあるっていうし、アフリカ、すごい!」
なんて思っていたのですが、トークショーの中でゾマホンさんも「アフリカは人類発祥の地」と話していました。
「日本人はマスコミに操られている、しっかりしろー」
と、過激に、でも愛情を持って話してくれました。考えさせられてしまいましたですよ。
きちんと真実を伝えているジャーナリストの方もいると思いますが、受け手である私たちは与えられるたくさんの情報について、それが真実であるのかそうじゃないのかを見極めることをしなくてはいけないのですね。
それと「世界から見てアジアというと中国。日本は外交が全然ダメ」とも。
ママドゥさんが、「日本は時間に厳しすぎ」と話していました。
そこで思い出したのが、前出の松本仁一さんの著書「空はアフリカ色」の”あとがき”に書かれていたこと。
***引用***
アフリカで過ごした日本人から、彼らの文化に嫌悪感をあらわにする言葉を聞いたことが再三ありました。食事のとき指を使う、だからいやだ、といったたぐいのことです。しかしアフリカの人々にしてみれば、棒を二本使って食事をする日本人の方がよっぽどおかしいかもしれません。他方、アフリカの人々のやることをすべて是として受けいれてしまう日本人もいました。アフリカでは約束の時間が守られないことが多いのですが、「そうした、物事にとらわれない自由さがすばらしい」というようなことをいう人々です。多分、効率一本やりの日本社会のアンチテーゼとしてそういう言葉が出てくるのでしょうが、やはり約束ごとは守ってもらわないと困ります。これは相互信頼の問題であり、これがないと彼ら自身、現代の国際社会の中で立ち遅れたままの状態を続けてゆかなければならないでしょう。
私の親しい友人が、こう書いています。「インドで乞食の目のきれいさに感動したという人々を私は疑っている。そこで感動してしまっては、せっかくの異文化への入り口で回れ右をしてしまったようなものだ」(吉村文成『インド同時代』)。
その通りだと思います。日本と違うから何でもいやだでは話にならないし、日本と違うから何でもすばらしいではこれまた話にならない。とにかく私の場合、約束を守らないアフリカ人に腹を立て、手づかみの食事をごちそうしてくれた親切なアフリカ人を好きになりながら、アフリカの計四年半をすごしてきました。
共感します。
約束事を守れないのでは、良い国と国の関係、人間関係は築けないと思います。
そういう人とは一緒に仕事をしたくない、友達にもなりたくない、と同じことだと思います。
さて、最近イガイガしてしまっている心を浄化してくれるのは、この曲。木村カエラさんの「butterfly」。
親友の結婚式のために作ったという、その友達を思うあったかい心が感じられます。
透明感がある歌声に、光り輝く空間の中で天使たちが舞う姿が見えるようです。
しばらくiPodを使えなかった私が、今年初めてiPodに追加した曲です。やさしさに満たされて泣けてきます。
木村カエラ Butterfly アコースティック
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